114 公立保育園の運動会中止に対する対応について
更新日:2021年4月12日
メールの内容
新型コロナウイルスの影響で公立保育園の運動会が中止になり、保護者として大変残念に思っております。
今回は園児の遊戯を先生方が写真を撮って保護者に配布することになると先生から連絡をいただきました。その対応について、写真ではなく、動画を撮って配布して欲しいというお願いをしました。
理由は、コロナ禍で様々なイベントが中止になり、子供たちも保護者も思い出を残すことが出来ない中でせめて一生懸命練習したお遊戯の様子だけでも、静止画の写真だけではなく時代に沿った動画という形でも思い出に出来たら嬉しいと自分たちだけでなく、多くの保護者も同じように望んでいるからです。
ですが、保育園の所長会議で、写真のみの配布になることが決定となったと報告を受けました。
運動会の中止は致し方のないことと承知しておりますが写真は良くて動画はいけないという決定に納得がいかなかったため本日、保育課の副課長さんとお話をしました。
結果、やはり納得のいく回答が得られませんでした。
動画の撮影が出来ない理由は、個人情報の保護という観点から動画は情報漏えいのリスクが写真よりも高いから、という理由でした。私どもは、写真も動画も、同じ個人情報であり情報漏えいのリスクは同等であると考えております。写真を配ることと動画を配ることのリスクの違いが分かりません。
動画は「データ」だから情報漏えいしやすい、写真は「紙」だからそうなりにくいという説明に、全く納得がいっておりません。
例えば、動画の配布については、配布を希望する保護者から、第三者への提供をしないことやデータの取り扱いについて十分注意をすること、問題が起きた際、作成元の熊谷市や保育園は一切の責任を負わないことなどを記載した同意書(のようなもの)を取り付けることで、情報漏えいやその他のリスクを抑えることが可能ではないかと提案もしましたが、「会議で決定したことです。」というお話のみで受け入れていただけませんでした。
DVD作成にかかる費用は当然保護者負担であり、動画撮影やDVD等の媒体を作成する上で、こちらがお手伝い出来ることは協力させてもらいたいとも申し出ました。発表会などを動画撮影し、保護者に販売している公立の保育園も実際にあります。
そのような自治体のやり方を学ぶこともせず、出来ない理由ばかりを並べ、出来ることを増やそうと努力もしない熊谷市保育課の考えは本当に残念ですし、恥ずかしいと思います。
「市としては今年は所長会議の決定事項なので動画撮影は不可です。」とのお話しでしたが一保護者として、現在も動画撮影を強く望んでおります。
今一度よくご検討いただきたいと思い、ご連絡差し上げました。ぜひ、市長さんのお考えをお聞かせください。写真は良いが動画はいけないという点について納得のいく説明をお願いいたします。
回答(令和2年10月1日)
頂きました「市長へのメール」にお答えいたします。
新型コロナウイルスの感染症の拡大に伴い、本市におきましても現在40名を超える方の感染が確認されており、感染経路が特定できないケースも多くあることから、お子様の安全や健康を第一に考え、やむを得ず、行事等を中止や縮小させていただいているところです。
市内の保育所には、DVを始め様々な事情を抱えている家庭もあり、そうした方々の生活や人権などに十分配慮した対応をしなければなりません。
保護者の皆様を運動会にご案内することができない中で、こうしたご家庭への配慮をしながら、少しでもお子様の活動の様子をお伝えできる方法がないか検討を行った結果、動画は画像の編集や適正なデータ管理が難しい一方で、写真は保育士が撮影を行うため、撮影や提供する際に配慮した対応が可能となり、拡散等の影響も少ないことから、より安全な方法として提供することとしたものです。
お子様の大切な成長の記録を動画で残しておきたいというお気持ちは十分に理解をしているところですが、こうした事情があることをご理解いただきたいと思います。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、保護者の皆様にお子様の日常の保育の様子や行事等をご覧いただける機会が、これまで設けられておりませんが、今後、感染の状況等も踏まえながら、お子様や保護者の皆様が保育所での楽しい思い出を残せるよう、また、感染防止対策等の工夫を図った上で行事が実施できるよう検討してまいります。