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熊谷市指定有形文化財・建造物「常光院本堂」茅葺屋根修理プロジェクト

更新日:2024年12月9日

埼玉県熊谷市に所在する常光院は建久3年(1192)に創建した天台宗別格本山の寺院です。現本堂は元禄げんろく4年(1691)に建立し埼玉県内で最大級の茅葺かやぶき屋根を有することから、市の指定文化財となっています。本堂の茅葺かやぶき屋根は経年劣化により、ふき替え工事を実施することになりました。大切に受け継がれてきた熊谷の歴史文化遺産を未来につなぐため、皆様のご支援をお願い申し上げます。


熊谷市指定有形文化財・建造物「常光院本堂」

住職から

 当山の本堂は、凡そ320年ほど前に再建された建物で、ほぼ当時のままで現存しております。故に、当時の建築様式・技術を知るうえで大変貴重な建物といえます。
 その特徴の一つが茅葺かやぶき屋根であり、現存する茅葺かやぶき屋根としては、北関東地方でも屈指と言われております。これも歴代住職はじめ、檀信徒だんしんと、地域のかたがたの努力のたまものと思い、お預かりさせていただいております。
 しかし、近年傷みがひどくなり、この程全面き替え工事を行うこととなりました。この本堂に寄せてこられた先人の想いを次世代に引き継ぐ、という思いでおりますので、どうか有縁無縁の多くの皆様のご支援をお願い申し上げます。
                                                                                        41世 常光院住職 小久保彰田
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常光院の歴史

 熊谷市上中条にある常光院は比叡山ひえいざん延暦寺直系の天台宗別格本山であり、龍智山りゅうちざん毘慮遮那寺びるしゃなじ常光院と称されています。
 長承元年(1132)、藤原鎌足から16代目の子孫である判官藤原常光公が当地に武蔵国司として任命された後、土地の豪族白根氏の娘をめとり「中條ちゅうじょう」の地名を姓として土着。館を構えて政務に精励しましたが、保延3年(1137)5月1日に病で亡くなり、遺骸は館の東に葬られ近年まで常光塚(権現山古墳)としてその形状が残されていました。
 常光の孫の中条出羽守藤次家長は、石橋山の合戦に際して源頼朝に従い、その後の信任が厚く、鎌倉幕府の最高職である評定衆にも任ぜられ、我が国最初の武家法といわれる貞永式目の制定にも携わっています。建久3年(1192)、家長が祖父常光公及び殉死した愛童の菩提ぼさつを弔うため、比叡山ひえいざんから天台の名僧金海法印を迎えて、自分の館を寺としたのが常光院のはじまりと言われています。
 常光院は、開基以来、延暦寺直系の天台宗に属し、特に梶井宮かじいのみや門跡(現・三千院門跡)の令旨と、その御紋章「梶竪一葉紋」を与えられ寺紋としましたが、現在この寺紋が建造物の各所にも施されています。また、徳川幕府からの寄進も多く、寺格も関東県内では有数の高位にあり、広大な寺領を上中条地内を含め周辺の地域に有していたとされますが、明治時代における農地解放により、現在の境内地を残して一切を失いました。
  現在は、元禄げんろく4年(1691)再建の茅葺かやぶき屋根の大本堂をはじめとする建物を保有しています。

茅葺かやぶき屋根の葺替えについて

 本堂の傷んだ茅葺かやぶき屋根を3年の歳月をかけてふき替え工事を実施します。
 今年度は正面の1面をふき替える工事となります。


劣化が進行する茅葺屋根

クラウドファンディングの実施について

 2025年1月31日までクラウドファンディングを実施中です。
 詳細は、外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。天台宗別格本山「熊谷厄除大師 常光院」茅葺屋根葺替えプロジェクト(CAMPFIRE)ページ(外部サイト)をご覧ください。

問合せ

熊谷厄除大師 常光院 
〒360-0001 埼玉県熊谷市上中条1160
TEL:048-522-4084 
FAX:048-524-9134

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江南文化財センター
電話:048-536-5062(直通) ファクス:048-536-4575

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