相続登記の申請義務化等について
更新日:2022年7月29日
所有者不明土地の解消に向け、不動産登記に関する制度などが変わります。
「民法等の一部を改正する法律」(令和3年法律第24号)及び「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(令和3年法律第25号)が令和3年4月21日に成立し、同28日に公布されました。
両法律では、所有者不明土地の「発生の予防」と「利用の円滑化」の両面から、民事基本法制の総合的な見直しが行われています。
※所有者不明土地とは、相続登記がされないことなどにより、不動産登記簿により所有者が直ちに判明しなかったり、所有者の所在が不明で連絡が付かなかったりする状態となっている土地のことを指します。
相続登記の申請の義務化(令和6年4月1日施行)
これまで相続登記の申請は任意とされていましたが、制度の見直しにより、相続によって不動産を取得した相続人は、その所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないこととなります。
正当な理由なく義務に違反した場合、10万円以下の過料の対象となります。
経過措置
・施行日(令和6年4月1日)前に相続が発生していた場合についても、登記の申請義務は課されます。
・申請義務の履行期間については、施行日又は相続による所有権の取得を知った日のうちいずれか遅い日から法定の期間(3年間)がスタートします。
相続人申告登記(令和6年4月1日施行)
登記簿上の所有者について相続が開始したことと、自らがその相続人であることを登記官に申し出ることで、相続登記の申請義務を履行したものとみなされます。
制度の詳細は法務省ホームページをご覧ください。
相続登記申請義務化のほかにも、相続等により土地の所有権を取得した者が土地を手放すための制度(相続土地国庫帰属制度)の創設や、土地利用に関連する民法のルール見直し等について紹介しています。
