建物を新築・増築・改築した場合(家屋調査のお願い)
更新日:2016年9月20日
住宅、店舗、事務所、工場、倉庫、車庫などの家屋を新築・増築・改築された方は、新たに固定資産税が課税されます。
固定資産税にかかる家屋の評価について
固定資産の評価は、地方税法第388条第1項の規定により総務大臣が告示する「固定資産評価の基準並びに評価の実施方法及び手続」によって行わなければならないとされており、1月1日現在に存在する家屋について固定資産税が課税されます。新築・増築・改築された家屋については構造や使用資材等を調査し、「固定資産評価基準」により評価額を算出します。
固定資産税の対象となる家屋
固定資産税の課税客体である家屋は、不動産登記法における「建物」とその同意義のものであり、家屋の認定基準も原則として不動産登記規則第111条の規定に準じます。
不動産登記規則第111条は、建物の認定基準を「建物は、屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、土地に定着した建造物であってその目的とする用途に供し得る状態にあるもの」と規定し、(1)外気分断性(2)土地への定着性(3)用途性の3つを要件としています。
※課税対象となる家屋の要件には床面積は含まれていません。数平方メートルの増築や、小規模な物置を新築する場合、上記の3つの要件を満たすものは課税の対象となります。また、改築・リフォームについても外壁を取り外し、柱等の骨組みや基礎だけの状態になるなど、工事にあたって上記要件を欠いたものについては改めて評価に伺います。
(1)外気分断性
屋根及び周壁又はこれに類するもの(三方向以上壁で囲われている等)を有し、独立して風雨をしのぐことができることをいいます。支柱と屋根材のみで作られた駐輪場やカーポートなど、周壁のないものについては、外気分断性は認められません。
(2)土地への定着性
基礎等で物理的に土地に固着していることをいいます。コンクリートブロックの上に、市販の簡易物置やコンテナを載せただけの状態では、土地への定着性は認められません。
(3)用途性
建造物が家屋本来の目的(居住・作業・貯蔵等)を有し、その目的とする用途に供し得る一定の利用空間が形成されていることをいいます。
<注意>ここに掲載した写真は、課税説明のためのものです。実際に建築(設置)される場合は、使い勝手や安全性など、利用する場合のことを考えて建ててください。
物置
ホームセンターなどで売られている物置は外気分断性があり、用途性も認められるため、土地への定着性があるか否かで課税対象であるかが判定されます。
四隅にコンクリートブロックを置き、その上に載せただけの物置は、土地への定着性が無いため課税対象となりません。
一方基礎工事をして容易に動かすことが困難な物置は、土地への定着性があると判断され課税対象となります。
カーポート
柱や屋根だけで構成されたようなカーポート、あるいは外壁が二方向までの車庫については、外気分断性を満たしていないと判断され、家屋として課税はされません。
ただし、店舗や事務所等において来客用(事業用)のカーポートを設置した場合、「償却資産」として固定資産の課税対象となります。
ビニールハウス
たとえ基礎工事がされ軽量鉄骨の骨組がしっかりと組まれていたとしても、屋根や周壁に使用している資材が耐用年数1年から3年のビニルフィルムである場合は、恒久的な資材として認められないので家屋としては課税対象外になります。
一方屋根や周壁に使用している資材がアクリル樹脂であった場合は、10年から15年の耐用年数があり、家屋要件を全て満たすと判断されますので、課税の対象となります。
<注意>ここに掲載した内容は、家屋に関する課税対象となる建物です。事業用で使用している物置・カーポート・ビニールハウスについては家屋の要件に関わらず「償却資産」となりますので申告の義務があります。
建物の実地調査(家屋調査)について
新築・増築・改築の建物におきましては、固定資産税評価額を算出するため建物の実地調査を行っております。調査内容は、間取り、天井・内壁・床等の内部仕上げ、外部仕上げ、附帯設備等の確認です。ご都合の良い日時を相談の上、お伺いします。
(1)調査の時間については平均で1時間程度を要します。(建物の構造によって異なります。)
(2)平日の9時から16時ごろまでの時間帯を目途にご都合の良い時間をご連絡ください。
(3)家屋調査は各部屋ごとの仕上げ等を確認させていただきますので、ご了承ください。また、事前に建築図面等を借用させていただく場合があります。
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