腸管出血性大腸菌感染症に注意しましょう
更新日:2017年10月16日
◎腸管出血性大腸菌による食中毒が発生しています。
◎下痢や腹痛など体調が悪い方は医療機関を受診してください。その際は、食事の内容などを医師にお伝えください。
◎腸管出血性大腸菌は75℃1分間以上の加熱で死滅しますので、よく加熱して食べましょう。
主な原因
腸管出血性大腸菌が感染することで引き起こされる感染症です。
O-157、O-26、O-111など様々な菌の型があります。
主に菌に汚染された食品(生肉、野菜等)や水の摂取、また感染者の便で汚染された手がトイレの取っ手等に触れることで、他の人の手を汚染し口などを通して感染します。
主な症状
初期症状は下痢と腹痛です。その後、激しい腹痛、血便、おう吐などの症状が出ます。
感染しても症状が出ない場合も多く、また症状が出るまでの潜伏期間は2日から14日(平均3日から5日)あります。
また、患者の約6%から7%にHUS(溶血性尿毒症症候群)などの重症な合併症が発生することがあります。
予防法
石けんと流水でよく手を洗いましょう
- 特に、調理前、生肉を触った後、生で食べる食品を触る前など、調理の種類が変わるごとに手をよく洗いましょう。
- トイレの後、おう吐物・便の処理の後も手洗いを十分にしましょう。
生野菜はよく洗い、食肉はよく加熱し、調理後は早めに食べるようにしましょう
- 調理の際は、食品を中心部まで加熱しましょう。
- 菌は75℃1分間以上加熱することで死滅します。
- 調理後はできるだけ早く食べきりましょう。
調理器具と食品の保管場所に注意し、清潔の保持を心がけましょう
- まな板・包丁などは、肉用・魚用・野菜用など、使用目的別に使い分けましょう。
- 調理器具使用後は、洗剤でよく洗い、乾燥させた後、保管しましょう。
- 冷蔵庫や冷凍庫は食品別に袋分けするなど区別し、こまめに掃除しましょう。
対応
下痢や腹痛がありましたら、早めに医療機関を受診しましょう。
特に、乳幼児、高齢者など抵抗力の弱い方は、重症化する可能性があります。早めに受診しましょう。
身近に感染者が出た場合は、おう吐物・便の処理の際、マスク・ゴム手袋を着用し、処理後は手洗いを十分にしましょう。
ここに注意!
食中毒というと飲食店での食事が原因と思われがちですが、家庭の食事でも発生しています。
腸管出血性大腸菌による食中毒は、無症状病原体保菌者(感染しているけれど自覚症状のない者)が調理中に食品を汚染する場合や、汚染された食品の殺菌不足により発生しており、家庭内の二次感染の報告もあります。
予防法をよく確認し、家庭内での感染予防に努めましょう。