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エムポックスについて(厚生労働省ホームページより)

更新日:2025年4月30日

(注釈)令和5年5月26日に「サル痘」から「エムポックス」に感染症法上の名称が変更されました。

エムポックスについて

エムポックスは、1970年にザイール(現在のコンゴ民主共和国)でヒトでの初めの感染が確認された、オルソポックスウイルス属のエムポックスウイルスによる感染症で、中央アフリカから西アフリカにかけて流行しています。国内では感染症法上の4類感染症に指定されています。
 
2022年5月以降、従前のエムポックス流行国への海外渡航歴のないエムポックス患者が世界各地で報告されました。その後、世界全体の症例の報告数は減少しましたが、2023年3月以降東アジア、東南アジア等からの報告が増加しています。
 
国内では、2022年7月に1例目の患者が確認され、2024年1月時点でも散発的な患者の発生が報告されています。
厚生労働省では、サーベイランス強化のため、自治体や医療機関に対して、各国の状況や、サル痘の症状、感染経路等に関する情報提供を行いつつ、サル痘の疑い例があった場合には必要な報告を行うよう依頼するとともに、感染予防策等について情報発信を行っています。

エムポックスとは?

1 病原体

ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のエムポックスウイルス
コンゴ盆地型(クレード1)と西アフリカ型(クレード2aおよび2b)の2系統に分類される。
コンゴ盆地型(クレード1)による感染例の死亡率は10パーセント程度であるのに対し、西アフリカ型(クレード2aおよび2b)による感染例の死亡例は1パーセント程度と報告されている。

2 感染経路

アフリカに生息するリス等のげっし類をはじめ、サルやウサギなどウイルスを保有する動物との接触によりヒトに感染する。
また、感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む。)、患者との接近した対面での飛沫への長時間のばく露(prolonged face-to-face contact)、患者が使用した寝具等との接触等により感染する。
皮疹のか皮をエアロゾル化することで空気感染させた動物実験の報告があるものの、実際に空気感染を起こした事例は確認されていない。

3 国内の発生状況

国内では、2022年7月25日に、国内1例目の患者が報告された。
2023年以降も、患者の発生が続いており、252例(前週比+0名)の症例が確認されている。(2025年4月18日更新)

4 潜伏期

通常6から13日(最大5から21日)

5 治療と診断

(1)臨床症状
・発熱、頭痛、リンパ節腫脹等の症状が0から5日程度持続し、発熱1から3日後に発疹が出現
・リンパ節腫脹は顎下、頸部、鼠径部に見られる。
・皮疹は顔面や四肢に多く出現し、徐々に隆起して水疱、膿疱、か皮となる。
・多くの場合2から4週間持続し自然軽快するものの、小児例や、あるいはばく露の程度、患者の健康状態、合併症等により重症化することがある。
・皮膚の二次感染、気管支肺炎、敗血症、脳炎、角膜炎等の合併症を起こすことがある。
・エムポックスでは手掌や足底にも各皮疹が出現すること等が、水痘との鑑別に有用とされる。
(注釈)2022年5月以降の欧米を中心とした流行では、以下のような、従来の報告とは異なる臨床徴候が指摘されている。
 ・発熱やリンパ節腫脹等の前駆症状が見られない場合があること
 ・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔等)に集中しており、全身性の発疹が見られない場合があること
 ・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合があること
(2)診断
・水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出
・その他、ウイルス分離・同定や、ウイルス粒子の証明、蛍光抗体法等の方法が知られている。
(3)治療
・対症療法
・国内で利用可能な薬事承認された治療薬はない。
・欧州においては、特異的治療薬としてテコビリマットが承認されており、我が国においても同薬を用いた特定臨床研究が実施されている。

6 予防法

・天然痘ワクチンによって約85%発症予防効果があるとされている。
・流行地では感受性のある動物や感染者との接触を避けることが大切である。

出典:厚生労働省ホームページ「サル痘について」

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