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痛い病気と痛くない病気

更新日:2023年3月1日


 
 痛みは体に何か異常が起きていることを知らせるサインです。しかし、痛みを伴わない病気もあり、注意が必要です。

 痛みは組織が傷ついたとき、または傷つくような強い刺激を受けたときに生じます。また、組織に炎症が起きたり、血液の流れが悪くなったり、がんなどによって正常な組織が圧迫されたときなどにも痛みが生じます。痛みが生じたら、まずそこに何か異常が起きていると認識し、医療機関に行くなど、何かしら措置をとることが必要です。

 痛みには様々な種類があり、次のように分類されます。

〇原因:皮膚を切ったり、ぶつけたりしたけがなのか、理由が分からない痛みなのか

〇部位:頭が痛いのか腰が痛いのかなどの痛い場所

〇起こり方:急に起こったのか、以前から続いている痛みなのか

 本来、痛みとは「実際に何らかの組織損傷が起こったとき、あるいは組織損傷が起こりそうなとき、あるいはそのような損傷の際に表現されるような、不快な感覚体験および情動体験」と定義されています。痛みを理解するために最も重要なのは、あくまで主観的で個人的なものであるということです。痛みの感じ方には個人差があり、痛みに強い人、弱い人、さまざまです。

 一般に、急激に発症するときには強い痛みを伴います。例えば、脳卒中の頭痛、心筋梗塞の胸痛、尿管結石の腹痛などは痛みが強く、誰もが緊急事態だと察します。このように、痛みは体の異常を警告してくれる大事なサインです。

 しかし、がんなどのように初期には痛みがないため、自分で病気に気付くことができない場合もあります。したがって、痛い病気と痛くない病気があり、重大な病気の中には痛みを伴わず進行し、結果的に強い痛みに発展する病気があることを頭に入れておく必要があります。

 そのような病気には、予防がなにより大切です。そのため、さまざまな健康診断や、熊谷市の行っている「特定健診」や「がん検診」がとても重要で有効になります。強い痛みとなるほどの手遅れにならないよう、熊谷市から通知が来た際には、ぜひ実施医療機関の受診をお薦めします。

熊谷市医師会 堀口 勇(ほりぐち いさむ)

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