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帯状疱疹は予防できる!

更新日:2024年3月1日

 帯状疱疹は、子どもの頃に感染したみずぼうそう(水痘)のウイルスが神経内に潜伏していたものが、何らかの誘因で再活性化して発症する皮膚疾患です。

 帯状疱疹は全身のどこにでも生じます。多くは左右のどちらか一側に痛みが始まり、そこに赤い斑点や水疱が多発してきます。帯状疱疹にかかった場合は、放っておいても治ることもありますが、早めに治療をした方が皮疹の改善がよく大抵2週間程度でかさぶたとなり、その後も痛みが残りづらいといわれています。

 帯状疱疹に伴う痛みが長く残るものを帯状疱疹後神経痛と呼びますが、皮疹が軽くても、痛みが強く残ることもあり、何年も痛みが続くことがあり厄介です。痛み以外にも視力障害(目の周りに皮疹ができた場合)、脳髄膜炎や運動麻痺などを合併することがあります。

 帯状疱疹は過労や老化、免疫疾患・重症感染・悪性腫瘍の合併、抗ガン剤や免疫抑制剤などの治療や手術などをきっかけに発症します。日本における帯状疱疹の発症数は年々増えており、さらに50から70歳代に発症しやすく、50歳以上の約2割のかたに帯状疱疹後神経痛が残ります。そのため50歳以上のかたは帯状疱疹ワクチンを接種し、帯状疱疹の予防をあらかじめしておくとよいと思います。

 帯状疱疹の予防接種には従来、生ワクチンが使用されていましたが、生ワクチンは効果が弱く、さらに免疫抑制剤などで治療中のかたには使えませんでした。2018年に新しい帯状疱疹予防ワクチン(不活化ワクチン)が発売され、免疫の低下しているかたにも接種できるようになりました。また、生ワクチンよりも不活化ワクチンでは接種費用は高く、2回の接種が必要ですが、予防効果が高く、持続時間も長いです。

 ご家族が帯状疱疹にかかったことがあるかたや、最近の生活の中でつらい出来事があったかた、不安が強いかたは帯状疱疹のリスクが高いと言われています。

 ご自身がいま予防接種をしたほうがよいのかなど、一度かかりつけ医にご相談してみてはいかがでしょうか。

熊谷市医師会 井汲 菜摘(いくみ なつみ)

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