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指しゃぶり

更新日:2024年6月1日

 2歳頃までの赤ちゃんの指しゃぶりは、成長過程の1つで、指やおもちゃを舐めたりしゃぶったりすることで、口や舌を動かす練習をしているので問題になるようなものではありません。子どもの歯が生え揃う3歳頃までになくなれば良いとされていますが、3歳を過ぎて続けてしまうと、指から加わる圧力で上の前歯が前方に突出し、吸う力で奥歯の幅が狭くなり、歯並びや噛み合わせに影響が出ることがあります。また、発音ではサ音、タ音、ナ音がうまく発音しにくくなり、口をうまく閉じることができず口呼吸になる可能性もあります。この様に多くの問題を生じてしまうのですが、この頃の子どもは、心身の発育・発達が著しく、周囲の環境からのストレスも大きい時期ですので、赤ちゃんの頃に慣れ親しんだ指しゃぶりという行為から離れない子も少なくありません。就寝時や退屈な時などの指しゃぶりはまだ多く見られます。

 よくないと叱ったりするのではなく、「どうして指しゃぶりしているのか」という原因を考えてあげる事が重要です。

 遊びやその他の事に興味が向かない、周囲の人々とコミュニケーションの機会が少ないなど、周囲の環境との関わり合いの中で子どもの気持ちがなかなか外の世界に向かず、ひとり遊び的な指しゃぶりが続いていることもあるでしょう。生活リズムが子どもの生理的欲求と合ってない場合や、日常生活の中で生じたストレスや不満を指しゃぶりで一時的に解消し、環境への不適応を無意識に訴えていることも考えられます。

 子どもの置かれている状況を一度見直して、接しかたを変えてみるなどの対処をしてみてください。なかなか問題が解決しない場合は、かかりつけの歯科医院に相談しましょう。


熊谷市歯科医師会 寿谷光洋(すや みつひろ)

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