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口腔がん検診のすすめ ―早期発見で早期治療を―

更新日:2025年2月1日

 我が国の死亡原因は悪性新生物(がん)が第1位でその数も増え続けています。口腔・咽頭がんは子宮頸がんよりも罹患率も死亡率も高く年々増加傾向にあります。子宮頸がんは検診や人間ドックで歯止めがかかっていますが、口腔がん検診を行っている市町村も少なく、認知度も低いために増加の一途をたどっています。口腔がんは体全体のがんの2パーセントであり、その多くが舌や歯肉にできます。高齢者のがんも増えていますが女性や若年者の口腔がんも増えています。がんの進行度によりステージ1~4に分類されていますが、ステージ1の初期の段階で発見されるのは30パーセントであり、ステージ3~4の進行した状態で発見されるのは50パーセントと、初期で発見されるよりも状態が進んでから発見されることが多いので注意が必要です。ステージ1で発見されれば5年生存率は約90パーセントと高く、ステージ4で発見されると約40パーセントと低くなります。口腔は食べる、話す機能やお顔を構築する器官であり、ステージが高くなってしまうと、食べる、飲む、話す機能の低下が起こり生活の質(QOL)を著しく低下させてしまいます。また手術が顎や顔にも及ぶと審美的な影響が起こります。早期発見が何よりも大切です。
 口腔がんの初期症状は舌や歯肉、頬の粘膜が赤くなったり白くなったりします。口内炎であれば通常は1〜2週間で治りますが、なかなか治らないと口腔がんの可能性があります。進行した場合、触ると出血したり、粘膜が硬くなったりすることがあります。

 熊谷市歯科医師会では会員の協力歯科医師が口腔がん検診を行えるように東京歯科大学口腔腫瘍外科学講座の野村武史教授をお招きし、教育プログラムを受講しました。その施設で令和6年8月から口腔がん検診(有料)を始めました。この検診では口腔がん検診用のアプリを活用してリスク判定をしたり、口腔内写真を撮影し、必要があれば大学病院口腔外科専門医から意見を伺います。
 口腔がんは早期発見が一番大切です。ぜひ一度検診をお受けください。
 口腔がん検診を行っている歯科医院については、熊谷市歯科医師会にお問い合わせください。

熊谷市歯科医師会 中村 直史(なかむら なおし)

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