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東洋メビウス株式会社 熊谷物流センター

更新日:2025年9月26日

東洋メビウス株式会社

 東洋メビウス株式会社は、缶やペットボトルなどの包装容器製造の大手である東洋製罐せいかんグループの“物流”を担う企業で、令和5年4月に妻沼西部工業団地内に熊谷物流センターを開設しました。熊谷物流センターでは、製缶工場で製造された飲料用容器を一時保管し、清涼飲料水などの製造工場へ納品しています。
社名に含まれている「メビウス」というのは、循環の輪のことで、常に初心の精神に戻るということを意味しています。また、東洋製罐グループのあらゆる物流循環機能を担うということで、あえて社名から「運送」や「運輸」を取り除いています。

なぜ、熊谷を選んだのか

 東洋製罐グループでは、容器の製造を行っていますが、飲料の充填は飲料の製造工場で行っています。そのため、飲料の製造工場の多い群馬、栃木など北関東を中心に、拠点となる場所を探していました。熊谷は容器の製造工場と飲料の製造工場の中間に位置するため、配達依頼を受けると「すぐに」「何度でも」配送できる利点があります。これが熊谷に立地する決め手になりました。

輸送効率向上のための取組

 物流業界全体の課題としてドライバー不足が挙げられます。そのため、輸送効率を向上させるための様々な取組を行っています。
 まず、ペットボトルの原型である「プリフォーム」の状態での配送です。元々はペットボトルの形に成形したものを充填工場に配送していましたが、ペットボトルの半分以下のサイズであるプリフォームの状態で飲料の充填工場へ輸送し、そこでペットボトルの形にする方法へと変わっていきました。この方法は、一度に大量に運ぶことができるため、輸送効率が向上するとともにトラックの排気ガス削減にもつながります。


ペットボトルとプリフォームのサイズの比較

 また、充填工場へ容器を輸送した車両が、次は納品先の工場で充填した飲料製品を積込んで、飲料会社の倉庫へ輸送しています。お互いの関連会社の製品を運び合うことで、トラックが空の状態で戻ることを無くし、輸送効率の向上を図っています。これは物流会社同士で連携・協力することで実現可能となり、「商品は競争、物流は協業」とお話しいただいた言葉のとおり、物流業界全体で協力しながら、物流の効率化に尽力しています。

高密度自動倉庫で省人・省力化

 東洋メビウス株式会社では、高密度自動倉庫を採用し、スペースの削減と保管量の増加、入庫から出庫までの自動化を実現しています。高密度自動倉庫棟では、トラックの搬入口まで自動的に荷物が運ばれてくるため、荷物の取り出しからトラックへ積み込むまで、フォークリフトを介した作業がなくなり、待ち時間も少なくドライバー1人でもスムーズに搬出することができます。また、フォークリフトが通行するスペースを削減できるため、保管容量の増加にもつながっています。実際の作業を目にした市長は、ドライバー1人だけで搬出が完結していることに大変感心していました。


高密度自動倉庫棟の中は、隙間なく荷物が積まれています。


この無人台車が倉庫の中から目的の荷物を自動で運んでいきます。


取り出した荷物はスピーディーに運ばれます。


トラックの搬入口まで荷物が運ばれると、トラックへの積込みはドライバーが行います。


荷物が運ばれる様子を見て、「意外と早いのですね。」と市長は驚いていました。

大型ファンの設置

 熊谷物流センターの倉庫の天井には、大型ファンが設置されています。労働環境の改善のほか、結露防止の効果もあり、快適な倉庫内の環境を維持しています。訪問した日も外は気温が高くなっていましたが、倉庫内は暑さを感じませんでした。従業員のかたからの評判も良いそうです。

環境問題への取組

 熊谷物流センターでは、東洋製罐グループ環境方針にのっとり、再生可能エネルギーの太陽光発電設備を採用しています。発電時の二酸化炭素の排出量を削減し、年間122tの二酸化炭素が削減できる見込みです。
 他にも茶殻配合防音パネルや茶殻入りデザインウォールなどの茶殻リサイクル品など、環境に配慮した設備を採用しています。

地域とのつながり

 熊谷物流センターを竣工した際に、妻沼聖天山などの市の観光資源の写真をラッピングしたトラックを導入しました。


車体の左側はうちわ祭。


車体の右側は妻沼聖天山。

 他にも雇用の面では地元高校生を採用するなど、地域とのつながりを大切にした取組を行っています。

おわりに

 篠山健司ささやまけんじ代表取締役社長を始め、お忙しい中温かく迎え入れてくださった東洋メビウス株式会社の皆様、本当にありがとうございました。

このページについてのお問合せは

政策調査課
電話:048-524-1114(直通) ファクス:048-525-9222

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