埼北水産株式会社
埼北水産株式会社
埼北水産株式会社は昭和44年当時、県北地域では手に入りにくかった新鮮な海産物を提供したいという
サイホク・サーモンの誇り
今回は、令和6年6月から本格稼働した生鮮サーモン専用加工場である「フレッシュ加工センター」を見学させていただきました。新鮮なサーモンがノルウェーで水揚げされてからわずか4,5日間でこの加工場に届き、様々な加工により付加価値を付け、ノルウェーから一般消費者の手元まで一度も冷凍せずに鮮度を保った状態で北は北海道、南は九州まで出荷されています。
魚体を画像認識
髙谷圭輔取締役事業部長からウォーターカッターの説明を受ける小林市長
稼働中のウォーターカッター
この加工場には、日本初の「AI搭載ウォーターカッター」が導入されています。この機械は、サーモンを高水圧のウォーターカッターでカットするだけでなく、AI(人工知能)を活用して、切り身やサイコロカットなどのニーズに応じたさまざまな形状や重さを自動で判断し、カットすることができます。これは、1台で40人分の作業をこなす能力を持ちます。また、刃物を使用せず水を使うため、刃こぼれによる異物混入や菌による食中毒等のリスクが大幅に減少します。 X線探知機で残骨を認識し、ほぼ骨なしにできるようになったほか、加工の工程を機械による自動化にしたことにより、人の手で商品に触れる機会が減少したことから、商品の鮮度や衛生環境も格段に向上させることができました。 加えて、組織の衛生意識の基盤を強化するとともに、安心・安全を保障するため、食品安全マネジメントの国際規格「FSSC(Food Safety System Certification) 22000」を取得しており、高い衛生管理体制を実現しています。
このような妥協のないこだわりが埼北水産(株)の基準であり、この工場で生まれた加工サーモン製品を会社の誇りとして「サイホク・サーモン」と名付けているそうです。 市長は「外から見ると冷蔵庫にしか見えなかったが、中に入ると半導体工場と思うくらい厳格な衛生管理が行われ、新鮮なサーモンの加工が行われている。熊谷市は内陸のまちだが、実は目の前に漁港があったんですね。」と驚いていました。
熊谷を関東のサーモン加工基地に
将来的には、スーパーなどのバックヤードでの人材不足の課題にも対応できるよう、パック詰めされた商品を店頭に並べるだけの状態で納品することで、店舗の品揃えに貢献していくことを考えているそうです。さらに、今後増加が見込まれる国産養殖サーモンを熊谷で加工し、国内や海外向けのサーモン加工基地を目指しているとのことです。
おわりに
岩崎孝男取締役会長、岩崎義治代表取締役社長、小泉拓也常務取締役、髙谷圭輔取締役事業部長、林賢一工場長を始め、お忙しい中温かく迎え入れてくださった埼北水産株式会社の皆様、本当にありがとうございました。
