境内に入り、始めにお目見えする大きな門、貴惣門(国指定重要文化財)をくぐり、参道を進むと右手に見えてくる老武者の像は、熊谷直実や畠山重忠と並ぶ、源平合戦の英雄で、聖天山を開いたとされる斎藤別当実盛です。若者に侮られまいと白髪を染めて最期の戦いにのぞむ場面は有名で、戦前の小学校の唱歌にもなりました。
斎藤別当実盛(さいとうべっとうさねもり)
貴惣門(国指定重要文化財)
斎藤別当実盛像
斎藤別当実盛像を過ぎると、北側に健康長寿観音が現れます。これは、関東ぼけ封じ33観音の第16番札所の本尊です。
さらに進むと、四脚門(市指定文化財)が現れます。聖天山は数多く火災に遭っていますが、四脚門は一番古くから残った建物で、400年近く前の姿を残します。
健康長寿観音
四脚門(市指定文化財)
四脚門をくぐり、北へ足を進めると平和の塔が顔を出します。春は桜、秋には紅葉が美しい場所です。平和の塔の脇を過ぎると、滝の傍らに軍荼利明王が見えます。滝は甘露の水を表しています。
平和の塔
軍荼利明王
境内に散在する石碑にも注目です。境内の南にある歓喜院本坊前の板碑(県指定文化財)は、鎌倉時代のもので、長野県の善光寺の仏様を彫った珍しいものです。
歓喜院本坊
板碑(県指定文化財)
四脚門、さらに仁王門をくぐると眼の前には、歓喜院聖天堂(国宝)が姿を現します。仁王門の左右に立つ金剛力士像は、市内でよく見かける防犯ポスター「監視の目」のモデルです。
仁王門
歓喜院聖天堂(国宝)
歓喜院聖天堂の彫刻
貴惣門と聖天堂については、以下のリンクで詳しくご案内します。
聖天堂と貴惣門の歴史