農地法の下限面積(旧農地法第3条第2項第5号)の廃止について
更新日:2023年5月15日
農地法では、農地の生産性の維持、農業経営の効率化等の観点から、いたずらに農地に関する権利(所有権、貸借権等)が変更されないよう、同権利を取得するための要件を定めており、その一つとして、権利取得後の経営面積の合計が50アール(5,000平方メートル)に達しなければ、権利取得について許可できないと定めていました。
一方、近年の農業者の減少・高齢化が加速化する中にあっては、認定農業者等の担い手だけではなく、経営規模の大小にかかわらず意欲を持って農業に新規に参入する者を地域内外から取り込むことが重要であり、これらの者の農地等の利用を促進する観点等から、旧農地法第3条第2項第5号に規定する面積要件が、令和5年4月1日から廃止されました。
ただし、この廃止によって誰でも農地が簡単に取得できるようになったということではなく、先に示されたように「意欲を持って農業に新規参入する者を地域内外から取り込むこと」が主目的であり、資産保有目的や投機目的、或いは自家消費等のための一部利用等の取得は認められないこととされ、引き続き一定の審査が行われることになります。