熊谷を耕す・・・荒廃農地を減らす取組 その2
更新日:2022年4月18日
快適で、美しい田園風景を守るために
進む農家数の減少、高齢化の影響もあって、荒廃農地が増えつつあります。それに伴って、雑草に関する相談・苦情も多くなっています。農機具が壊れた。夫が病気で倒れた。・・・様々なご事情を抱えながらも、なにも作付けされない田畑、耕うんだけされている遊休農地、そして、雑草が生い茂り、木が根付いてしまった荒廃農地も目に付くようになりました。
市域の4割を占める田畑の保全・有効活用は、産業対策のみならず、グリーンインフラとして良好な景観・生活環境の維持といった生活対策の観点からも、とても大切な課題です。
図1 田畑の荒廃化が危惧されます。
JAくまがやの除草事業と連携して、荒廃農地の再生を支援しています
今年度から、JAくまがやが展開している除草事業アグリサポートを活用して荒廃農地を解消し、農地の貸借をご希望される場合、除草経費の4割を補助しています。
11月末時点で、アグリサポートが除草した田畑は、160筆、14ヘクタールにおよび、荒廃農地を再生し、農地の貸し出しを希望された農地84筆、約7ヘクタールに補助金(除草経費の4割)を交付しています。
図2 農地利用最適化推進事業の流れ
図3 アグリサポート事業の除草単価
農業委員& 農地利用最適化推進委員の取組をご紹介します
熊谷市の農業委員会は、農業委員さん19名、農地利用最適化推進委員さん28名でチームを組んで、担い手農家への農地の集積・集約や遊休農地の発生防止・解消、新規参入の促進などに取り組んでいます。本年8月には、各地区ごとに農地パトロール(現況調査)に回り、農地の所有者等に管理状況や今後の意向を伺うアンケート調査を実施しています。
今後も、地域農業・農地の「調整役(お仲人)」として、農業の活性化と美しい農村の維持を目指し、ワンチームで頑張ってまいります。
地域の農業委員さん、農地利用最適化推進委員さんです。
農地の有効利用を目指して、地権者説明会を開催しています
図1 一本木地区地権者説明会
妻沼一本木地区【遠藤農業委員、森田推進委員】
8月、大我井神社社務所をお借りして、地権者12名にお集まりいただき、農地管理の現状と今後をご相談しました。
深谷市の(有)ファームヤードさんにお声がけし、1.6ヘクタールの畑を賃貸借することとし、農業委員会を通じて、利用権を設定しました。後日、地元の自治会長さんから「子どもの通学路がきれいになってよかった」とうれしいご報告もいただきました。さらに、エリアを広げ、9月に1.3ヘクタールの利用権設定を、今後12月には第3弾の説明会を予定しています。
図2 玉作地区地権者説明会
大里玉作地区【小貝農業委員、矢島推進委員、浅井推進委員】
8月、玉造集会所をお借りして、地権者11名にお集まりいただき、農地管理の現状と今後をご相談しました。
深谷市の株式会社ファーマーズトラストさんにお声がけし、約1.0ヘクタールの田を貸借することとし、農業委員会を通じて、利用権を設定しました。
図3 楊井地区地権者説明会
楊井地区【関口久夫農業委員】
新規就農者の撤退もあり、11月に地権者説明会を開催。地権者18名にお集まりいただき、農地管理の現状と今後をご相談しました。
深谷市でヤマトイモなどを栽培するマルコーフーズ株式会社さんにお声がけし、約2.3ヘクタールの畑を貸借することとし、農業委員会を通じて、利用権の設定を進めています。
図4 柿沼地区地権者説明会
柿沼地区【村田農業委員、鯨井推進委員、栗原推進委員】
日建リース工業株式会社さんからのご相談。約1.7ヘクタールを賃貸し、単管パイプを使ったビニールハウス25棟(5連
今後も各地で話し合いを進めます。
昨今は、農地を貸したい人(出し手)が圧倒的に多く、それを借りて耕作する受け手が少ない状況です。農地の出し手と受け手の間に入って貸し借りを調整する「農地中間管理事業」も進んでいます。不整形な農地など、なかなか借り手が見つからない状況もありますが、今後の農業・農村のあり方を含めて、地域の農家で「人・農地プラン(未来の設計図)」の話し合いが各地で進んでいます。
PDF形式のファイルを開くには、Adobe Acrobat Reader DC(旧Adobe Reader)が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。
Adobe Acrobat Reader DCのダウンロードへ