無駄にしない、賢く使う、残薬調整で安心と節約を
更新日:2025年8月1日
「まだ薬が残っているのに、新しい薬が出た」「いつの間にか、たくさんの薬が手元に…」
それは「残薬」かもしれません。飲み残しや、もう必要なくなったお薬のことです。全国では、年間約500億円もの医療費が、この残薬によって無駄になっていると言われています。
これは、国民一人あたり約4,000円の医療費が無駄になっている計算になるのです。
なぜ残薬は生まれる?
原因は様々です。飲み忘れ、自己判断での中止、複数の医療機関からの重複処方、体調変化による薬の変更などが考えられます。
残薬放置のデメリット
残薬をそのままにすると、医療費の無駄になるだけでなく、管理が煩雑になり、誤飲の危険性も高まります。また、適切に処理されない薬は、環境への影響も懸念されます。
残薬調整のメリット
残薬を調整することで、医療費を節約でき、まだ使える薬を有効活用できます。また、服用状況が把握しやすくなり、飲み忘れも防げます。医師や薬剤師と相談することで、より安全で効果的な薬物療法につながります。
どうすれば調整できる?
かかりつけ医や薬剤師に相談することが大切です。
1 お薬手帳を持参:受診時や薬局では、必ずお薬手帳を見せ、服用中の全てのお薬を伝えましょう。
2 残薬を伝える:手元に残っているお薬があれば、遠慮なく医師や薬剤師に伝えましょう。
3 困りごとを相談:飲み忘れが多い、飲みにくいなど、困っていることがあれば相談してみましょう。服用方法の工夫や、より適した薬への変更を提案してくれることがあります。
4 薬局でできること:薬剤師は、残薬の量を確認し、医師と連携して処方日数を調整したり、飲み間違いを防ぐための一包化などの工夫をしたりできます。保管方法や廃棄方法についても相談できます。
ご自身の健康を守り、医療費の無駄をなくすために、残薬調整を始めませんか?まずは、お薬手帳を確認し、残っているお薬があれば、次回の受診時や薬局でご相談ください。皆様のご理解とご協力が、より良い地域医療につながります。 熊谷薬剤師会
