自殺予防~誰も自殺に追い込まれない社会であるために~
更新日:2023年9月17日
大切なことは「気づき」と「つながり」
気づきから つながる いのちの輪
令和4年の自殺による死亡者数は、全国で2万1723人と2年ぶりに増加しています。
1日平均約60人が自殺によって亡くなっていることになります。
この人数をあなたはどう思いますか。
こんなにも多くの尊い命が自殺によって失われていることに驚かれる人もいるかと思います。どうぞ、わたしたち自身や身近な人たちにも起こり得ることとして、この問題に向き合ってください。救える命があります。
自殺は予測が不可能と思われがちですが、自殺行為に及ぶまでの本人の行動を「SOSサイン」と捉え、気づき、つながることで予防できます。
厚生労働省「地域における自殺の基礎資料【自殺日・居住地】」より
埼玉県の現状
いま、まさに「死にたいと思っている」「死にたくなることがある」あなたへ
このページをご覧いただいたことに感謝します。
あなたが生きていてくれることに敬意を持ち、話を聴かせて欲しいと思っている人がいます。あなたは独りではありません。あなたの思いを誰かに伝えてください。
気持ちを言葉に。
いま、悩んでいるのだということを「つらい」「助けて欲しい」などの気持ちを表す言葉で伝えてください。
気持ちを言葉にすると、少し落ち着きます。身近な人(家族、友人、知人)、相談できる人がいないと思っている人は専門家などの信頼できる人に伝えてください。
「周囲の人が自殺で亡くなるのではないか」と心配があるあなたへ
あなたの日頃の心くばりと献身的な支えに感謝します。
「死にたい」と打ち明けられたり、「死んでしまうかも」と心配になったら、誰でも言いようのない不安を感じます。「何でそんな話を私に…(驚き)(怒り)(悲しみ)」という気持ちを抱いたり、その反応として励ましたり、話をそらしたくなるかもしれません。それは正常な反応です。ただ、その気持ちは、あなたの中にしまって、「ねぎらい」と「共感」の気持ちで話を聴いてください。あなたに守れる命があります。
あなたも支えていくという気持ちを伝えた上で、このページに記載されている相談機関での相談や精神科等の医療機関の受診を勧めてください。その人に先立って相談に行くこともよいでしょう。
どのように声をかけたらよいか分からないかたへ
ゲートキーパーになろう!!
”ゲートキーパー”とは、悩んでいる人が示すサインに「気づき」、「声をかけ」、「話を聴いて」、必要な支援に「つなげ」、「見守る」人のことです。
ひとりで悩みを抱え、精神的に追い詰めると、最悪の場合は自ら命を絶ってしまうこともあります。
1人でも多くのかたにゲートキーパーとしての意識を持っていただき、専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことが、大切な人のいのちを守ります。
”いつもと違う”がキーワード
例えば
・食事量が減った
・普段より疲れた顔をしている
・ため息が目立つ
・口数が減った・・・など
家族や仲間などの身近な人が”いつもと違う”と気づいたら、勇気を出して声をかけてみませんか?
以下を参考にしてみましょう。
ゲートキーパーの心得やゲートキーパーとしてできること「悩んでいるあなたへ 支えたいあなたへ マンガで読む相談例」等も記載されています。
既にゲートキーパーとして、誰かを支えているかたへの支援についてのページです。
自殺したい気持ちは、心の病気として捉えた方がよい場合があります
うつ病やアルコール依存症、統合失調症など、心の病は自殺したい気持ちと強い関わりがあるとされています。
心療内科や精神科への受診が解決策です。治療によって心のエネルギーは回復させることができます。
自殺につながるものは、「自分は独りだ」、「自分は人の役に立たない、お荷物だ」というものです。
あなたが、自分には荷が重いと感じていたら、そのことを一人で抱えないでください。
以下の様子が見られたら、注意深く見守り、必要な声かけをしましょう。
自殺予防の十か条
- うつ病の症状に気をつけよう
- 原因不明の身体の不調が続く(うつ病には身体症状もあります)
- 酒量が増す
- 安全や健康が保てない(治療放棄や逸脱行為など)
- 仕事の負担が急激に増える、大きな失敗をする、職を失う(長時間労働になるほど過労死や過労自殺の危険が高まります。)
- 職場や家庭でサポートが得られない(どこにも居場所がないと考えてしまう状況)
- 職、地位、家族、財産など、本人にとって価値があるものを失う
- 重症の病気にかかる
- 自殺を口にする
- 自殺未遂に及ぶ(精神科などの専門家による治療が必要です)
自殺とうつ病は深い関係があることがわかっています
「まさか自分が」「あの人に限って」という先入観は禁物です。以下の項目に該当し、症状が長期化する場合は、精神科や心療内科などの医療機関を受診する、あるいはひとりで悩まずに相談機関を利用するなどの行動を起こしましょう。
「体と心のチェックリスト」
独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター センター長
大野 裕 監修
- 寝付くのに60分以上かかる。
- 毎晩目が覚め、その後20分以上寝付けない。
- 昼間を含め、12時間以上眠ってしまう。
- 物が食べられず、強く勧められた時だけ食べる。
- 常に物を食べたいと感情抑制がきかない。
- 体重が2週間で2キログラム以上増減した。
- 仕事、家事等の日常の活動ができない。
- 興味があった活動に関心がなくなった。
- 1日中、悲しいと感じる。
- 動作が遅くなったり、努力しないと人と話ができない。
- じっとしていられない。
- 集中力が低下し、日常の些細な決断ができない。
- 常に自分の欠点を考えている。
- 自殺を計画したり、死のうとしたことがあった。
相談してみませんか?
「死にたくなることがある」このような日常的な思いを相談するのに効果的なのは、市民の皆様の健康を保つために設けられている相談機関や医療機関(精神科・心療内科)です。
医療機関の受診をためらわれている人は、まずは下記の電話番号にご相談ください。
熊谷保健センター 048-526-5737
熊谷保健所 048-523-2811
相談機関のご案内
一人で悩まず、問題解決に向けて一歩踏み出すための相談機関や窓口を紹介しています。
さまざまな相談窓口をご案内しております。ひとりで悩まず、まずはご相談ください。
関連リンク
その他の相談機関等に関する情報
【埼玉県】「自殺予防に関する埼玉県の相談窓口の御案内」(外部サイト)
【厚生労働大臣指定法人・一般社団法人】いのち支える自殺対策推進センター JSCP(外部サイト)
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