更新日:2021年2月26日
ラグビーボールの形を不思議に思ったことありませんか?日本ではラグビーボールのような楕円型のボールはあまり馴染みがないですよね。わざわざ扱いにくい楕円型のボールを使っているのは様々な理由があるのです。
ラグビーの起源やラグビーボールの形の由来については諸説ありますが、広く知られているものをご紹介します。
ラグビーフットボールの起源
ラグビーの起源というのは、「1823年、イングランドの有名なパブリックスクール(私立の中等教育学校)であるラグビー校でのフットボールの試合中、ある少年がボールを抱えたまま走り出したこと」だとされています。
ラグビー発祥の地であるイギリスでは、かつて「フットボール」というスポーツが広く行われていました。このフットボールというスポーツには統一されたルールがなく、街や学校ごとに独自のルールが作られていきました。当時のラグビー校のルールでは、ボールをキャッチすることや一時的に手を使うことは認められていましたが、ボールを抱えて走ることは認められていませんでした。このボールを抱えて走るという少年の反則行為が「ボールを持って走ると相手を簡単に抜くことができて面白い!」となり、現在のラグビーのきっかけとなったのです。
ラグビーも最初は丸いボールだった!
ラグビーというスポーツが始まった当初は、丸くて重いボールを使用していました。しかし、ボールを持って走るスポーツのため、ボールが重くプレーがしにくいという意見が多数挙がりました。そこで、軽くてよく飛ぶ弾力性のあるボールの開発をラグビー校の近所にあった靴屋のウィリアム・ギルバート氏に依頼したのです。ウィリアム氏は試行錯誤を重ねた結果、豚の膀胱に空気を入れて膨らまし、そこに牛の皮を張り合わせたボールを完成させました。豚の膀胱は細長いため、空気を入れて膨らませると楕円に近い形になるようです。この形が脇に抱えて走りやすくパスもしやすかったため、それ以降、ラグビーでは楕円型のボールを使用しています。
楕円型のボールの醍醐味
丸いボールを見慣れている方にとっては、楕円型のボールは珍しく、扱いづらいというイメージが強いかもしれません。しかし、実はラグビーと非常に相性が良く、様々なメリットがあります。
脇に抱えてプレーしやすい
ラグビーはボールを抱えてプレーする機会が多いスポーツです。丸いボールでは、ボールを抱えたまま走ったりぶつかったりするのは難しいですが、楕円型のボールならしっかり脇で抱えることができるので簡単に落としたり相手にとられてしまう心配がないため、抱えたまま全力疾走ができたり、全力でぶつかることができます。
パスを投げやすい
ラグビーは前にボールを投げることができず、味方にパスをする際は横か後ろに投げなくてはいけません。ボールに回転をかけず、近くの味方へ取りやすいボールを投げるパスや回転をかけて投げることによってより遠くに投げることができるパスなど、楕円球は様々なパスを投げることができます。
どっちにバウンドするか分からない
楕円型のボールは丸いボールのように素直にバウンドしてくれることはほとんどありません。バウンドが予測できないので、最後の最後までどこに転がるか分かりません。しかし、プレーヤーの中には、空中にあるボールがどちらに転がるか分かる時がある選手もいるみたいですよ。
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