十三体が揃った県内でも珍しい石仏
市内池上にある梅岩院というお寺の本堂前の庭先に、一列に並んでいる十三体の石仏です。地元の名主だった新井吉兵衛氏が寛永2年(1625)から天和3年(1683)にかけて亡くなった親族や子どもの供養のために建てたとされています。
十三仏とは、亡くなった人を極楽浄土に導く13の仏さまのことです。不動明王、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩、地蔵菩薩、弥勒菩薩、薬師如来、観世音菩薩、勢至菩薩、阿弥陀如来、阿しゅく如来、大日如来、虚空菩薩の仏像によって構成されています。
通常、十三仏を描いた絵を使って祈ることがほとんどで、石仏をつくり信仰の対象とすることはそれほど多くありません。保存状態も良く、野外で仏像が揃って安置されている例は県内でも珍しく、貴重な文化財です。
石像十三仏は、1959年11月3日に熊谷市の有形民俗文化財に指定されています。