国宝「歓喜院聖天堂」を手がけた彫師たちによる作品
埼玉県指定文化財「甲山古墳」の山頂に祀られている社殿が胄山神社本殿です。
慶長13年(1608)に村人が剣や鏡、埴輪などを発掘したところ、その後まもなく村中に病が流行したことから、再び埋め戻し、祟りを鎮めるために八幡社を置いたことが神社の創建であるといわれています。
現在の本殿は、寶暦2年(1752)に建てられたものと推定されます。
建造物全体にきめ細かな彫刻が施され、彩色の大半は失われたものの、彫刻の高度な技術を目にすることができます。
本殿彫刻の製作は、妻沼聖天山本殿の国宝「歓喜院聖天堂」の彫刻を担った彫師たちによるものと推定され、当時の利根川の水害の影響で聖天堂の工事が中断となっていた間に手がけられたものであると考えられます。
冑山神社本殿は、1979年5月14日に熊谷市指定有形文化財となりました。
胄山神社本殿